天秤座の時期の星の動き

 

9/22・秋分に太陽が天秤座に入ります。

太陽が星座を移動する時は、風景や季節の変わり目です。

乙女座から天秤座への移動は、夏から秋への変わり目となります。

 

季節の始めとなる星座は「活動宮」と言われ、

春の牡羊座、夏の蟹座、秋の天秤座、冬の山羊座というように、

それぞれが季節の始まりを表し

新しい風景やムードを作っていく星座たちです。

 

そうした視点から、活動宮を太陽や月に持っている人は

「始めること」と「変えること」に長けていると解釈されます。

蟹座と山羊座は女性星座であり、

周囲との協調性を保ちながら物事を始めていく傾向があり、

牡羊座と天秤座は男性星座のため、

前へ進む推進力がより強く発揮されていきます。

 

そのため、9/9に木星が天秤座に入りましたが、

木星の天秤座モードがいっきに高まり

社会が天秤座の価値観に染まるようになるのは

太陽が天秤座に入る9/22日頃からだと考えられます。

 

天秤座に太陽と木星がともに滞在するこの1ヶ月は、

これからの一年を象徴するような1ヶ月ともなるでしょう。

 

また今年の天秤座の期間中には、大きな惑星の会合があります。

(会合とは惑星と惑星が重なることです)

それは10/19の火星と冥王星の山羊座での会合です。

 

冥王星は無限のパワーや底力を表しています。

そして、そのパワーは普段は地下に潜った状態でいます。

火星は内側から外側に勢いよくエネルギーを放出する惑星です。

 

そのため、この組み合せは、

普段眠っているパワーが大きく顕在化することを表します。

あることをきっかけに、思ってもみなかった力が顕在化し、

自分自身の奥の方に大きな力が隠れていたことを発見するかもしれません。

 

同時に、冥王星は根底からの変化を表す惑星です。

現在、この冥王星が2008年〜2023年まで山羊座に滞在しており、

約15年間かけながら社会の枠組みを根底から変えようとしています。

(ちなみに、冥王星が前回、山羊座に滞在したのは1761年〜1780年で、その頃、

イギリス産業革命やフランス革命が起こり、世界は近代へとシフトしていきます)

火星はその冥王星に2年に一度、会合し

そのたびに冥王星・山羊座のテーマを強力に顕在化します。

 

今年の火星と冥王星の会合は山羊座16度で起こります。

山羊座16度は「体操着を着た少年少女」というサビアンシンボルです。

これは社会の一員として成熟してきた人々が、無邪気な内面を表面化させることで

理性と感情の葛藤を起こすことを表しています。

 

もともと16度という度数は、その星座の折り返し地点で

反対サイドの星座を取り入れることで、その星座のあり方を見直す度数です。

山羊座の場合、蟹座的な感性を取り入れることで

山羊座のあり方を見直します。

 

それは大人になり過ぎた山羊座が、

ここで一度、純粋な蟹座的な心を取り戻すことで、

葛藤はあれど、より成熟した大人になっていくと解釈できます。

 

大人として未熟だと思っている人には、

実は、子供性が満たされていないことに問題がある人が多いのです。

子供性とは、心の中の小さな欲求のかなえ方です。

それが上手にできる人は、社会的にも信頼される人であるケースが多くみられます。

 

山羊座16度に火星と冥王星が会合するということは

かなり激しい形で、心の奥底にあった子供性のようなものが顕在化していいき、

成熟した大人である自分自身と無垢で無邪気な子供のような感情が

大きな葛藤を作っていくことでしょう。

 

東海 豊

 

乙女座の時期の星の動き

 

木星の天秤座入りである9/9を挟み、

日食が9/1の新月に、月食が9/17の満月で起こります。

この木星の天秤座入り直前のタイミングで起こる「食」は、

木星が乙女座に滞在した1年間を総復習するような配置といえるでしょう。

 

占星術の視点では

日食は新月の時にノードというポイントが関係してきた時に起こります。

月食は満月の時に、やはりノードというポイントが関係してきた時に起こります。

平均すると1年に2回程度の食があります。

 

このノードというポイントは、ドラゴンヘッド、あるいはドラゴンテイルとも呼ばれ

ホロスコープをみる場合は、主に過去世に関連したテーマを読んでいく時に使います。

そのため、日食や月食というタイミングは「過去への誘い」と解釈することができます。

 

9/1の日食は乙女座の新月です。

通常、乙女座の新月は、日常生活が乙女座的なことへ移行していくことを表します。

しかし、今回の新月は日食になるので、より大きな視点が必要になります。

 

新月や満月という星の配置は、

月の周期である28日や太陽の周期である1年という単位で表される範囲のこと、

つまり季節感のあることや日常の暮らしに関わることをみていきます。

しかし、ノードは18年という長い周期をもっているため、

もっと大きな視点を考えなければなりません。

 

また、今回の日食は乙女座10度で起こります。

そのサビアンシンボルは「影の向こうを覗く2つの頭」です。

これは「自分自身を縛り支配してきた『自分の内面の外側』に目を向けることで、

新たな自分に気づいていく」という意味です。

 

私たちは自分の内面によって支配されています。

その内面をどのような状態にしておくかで

日々の暮らしにおける状態が大きく変わってきます。

特に乙女座はその傾向を強く持ちます。

 

「ある性質を強く持つ」ということは「そこにテーマがある」と考えることができます。

そのため、乙女座のサビアンシンボルは自分自身の内面のあり方や

価値観と向き合う場面が多いのですが

ここでは、影=内面の外を見ようとすることがポイントとしてあげられます。

 

実は、私たちは、こうしたことの繰り返しの中で大人になってきました。

幼い頃に恐れたり、怯えたりした繊細な内面が、大人になった今、

客観視できたり、視野を広げることで克服し、より自由に生れるようになったはずです。

 

木星の乙女座での滞在やノードの特性を考慮すると

9/1の日食は、こうした自分自身の内面が成熟してきた歴史を、

思い出しながら過ごしてみると良いことがわかります。

 

また、9/17の月食は、乙女座と魚座の25度で起こります。

太陽が乙女座25度、月は魚座25度の配置となります。

25度という度数は、その星座の「結晶」です。

乙女座の結晶は「自分の限界を理解し、適切に自分を差し出し、適切に他者に頼れる力」を表します。

 

乙女座はもともとは、どんなことでも自分の力で解決しようとします。

それは、乙女座が「役にたつ」ということを大切にしているからです。

しかし、人には役立ちに限界があり、

未熟な乙女座は、限界を超えて、自分自身を犠牲にする癖があるのです。

その乙女座が成熟していくためには

「自分自身の限界を理解することが、自分自身の献身性を最大限にいかせることである」

ということを体験の中で知っていくことが必要です。

 

そうした意味を持つ乙女座25度での月食では

この一年間の体験の中で、自分の限界を理解するきっかけとなった出来事を

思い出して過ごしてみると良いはずです。

乙女座木星時代の総復習となるでしょう。

 

東海 豊

活動宮のTスクエア

 

2016年後半の星の動きで、もう一つ注目すべきものがあります。

それは「山羊座にいる冥王星」と「牡羊座にいる天王星」と「天秤座に入る木星」で

「活動宮のTスクエア」という形を作ることです。

 

この活動宮(牡羊座・天秤座・山羊座)のTスクエア(二等辺三角形)は

大きな波乱と変化を表す配置です。

また、この三角形を構成する「冥王星・天王星・木星」の組み合せは、

とても強い破壊力を持ちます。そこから、この惑星の配置は

「今までの現状を壊し、そこに新しいものが生まれる」ことを促すことになります。

 

こうした動きも、今年の後半の星の配置の特徴です。

時期的には11月頃から半年くらいかけながら、

ゆっくりとダイナミックに変化を促すように動いていきます。

 

2012年〜2014年の再現

 

実はこの冥王星と天王星の関係は、

2012年6月頃から始まり2015年3月頃に終わったのですが、

今年の後半に再び、同じような惑星の配置となるのです。

 

惑星が同じ配置を繰り返す時には、その時代と時代が、

(今回でいえば、2012年〜2014年と今年の後半とが)

有機的にリンクした状態であることを表します。

 

具体的には、2012年〜2014年の出来事が

再び再現される可能性が高くなるでしょう。

それは映画のように全く同じことがリバイバル上映されるといより

カバー曲として、2016年なりのアレンジで、歌い手も変わり、

再び脚光を浴びることの方がニュアンスは近いものがあります。

 

こうした現象を引き起こす惑星の動きは決して少なくありません。

その時は、単に同じことが繰り返し起こるということではなく

「やり残したことを、再びやり切るためのタイミング」と理解する必要があります。

 

昨年の後半から今年の前半にかけては、

乙女座・射手座・魚座といった柔軟宮の影響が強く

ややソフトに物事が停滞していましたので

今年後半の活動宮のTスクエアは、鮮やかなコントラストをなしていくでしょう。

 

根底にある思いや願いを大切にする

 

現在の天王星と冥王星の関係は80年に一度の関係を作っています。

天王星と冥王星は現在90度の角度の配置にいるのですが、

前回この配置になったのが、1932年〜1934年頃であり、

80年ぶりにこの90度という角度を作りました。

惑星の動きは規則的なため、この惑星の角度は80年周期であることがわかります。

 

また、天王星と冥王星という惑星は、時代のあり方の根底を作る惑星です。

そして、90度の配置は、惑星と惑星のエネルギーが最も激しくぶつかりあう配置であるため

天王星と冥王星が90度でぶつかりあうということは、

80年一度、大きく時代を変える配置であることがわかります。

 

こうした大きな時代の変わり目の中を、私たちは生きていることになります。

そうした時代には、あまり近視眼的な視点は持たずに

長いスケールでの考え方が大切になります。

 

今、起こっている問題を解決するためには、

目先の利益を優先したとりあえずの対処療法よりは、

5年後、10年後に活かされるような根底からの変化を促す

判断や選択が必要だということです。

(冥王星がかかわるということは、大げさに言えば、

次の世代のための選択が必要ということにもなります)

 

それは何も難しく時代を読んだり、状況判断をすることではなく

自分自身の根底にある思いや願いといった

本質的な意識を判断基準とすることを心がけることです。

 

また、だからこそ、今、目の前のことを

一つづつ丁寧に生きることも大切となるでしょう。

丁寧に生きるためには、表層的な意識だけでは生きることができないからです。

 

天王星と冥王星が乙女座で会合している1962年〜1969年生まれの人や

天王星が天秤座に滞在している1969年〜1975年生まれの人は

特にこうした傾向が強く、今年の後半も生きる姿勢が問われることになるでしょう。

 

東海 豊

乙女座から天秤座への移動

 

木星は一つの星座を1年で経過し、12年で12星座を1周する周期を持つ惑星です。

そのため、木星はその年ごとに変わっていく「社会の価値観」を表しています。

それは、私たち自身が旅人だとして、その年を過ごす国や民族の文化が

一年単位で変化していくとも考えられます。

 

その木星が、9/9に乙女座から天秤座へ移動します。

今まで乙女座的な文化の国で過ごしていた旅人が、

天秤座という文化の国に移動するのです。

 

乙女座の文化圏では、

自分に与えられた受動的な環境や状況を大切にする価値観があります。

そのため、「拡大より剪定」、「大胆より緻密」、「未来より現実」というように、

「自己を環境に適合させること」が要求されます。

 

同時に乙女座は「地のエレメント」であるため、内側に閉じる傾向があります。

外野からのノイズに惑わさないように、閉じられた部屋の中で

自分に与えられた状況を集中して取り組むのです。

 

対して、天秤座は「風のエレメント」であり、外に開いた星座です。

閉じていた自分自身の部屋の扉を開き、外に飛び出し、積極的に他者に関わりながら、

人や環境との関係の中で、社会の中での自分自身の立ち位置を確認していきます。

 

閉じていた内面を開く

 

木星の移動を、乙女座の視点でみていくと、

「閉じていた内面を開く」ということになります。

 

「心の中というのは閉じているものである」

という考え方は「地のエレメント」の考え方です。

それが、女性らしい慎ましさであり、誠実さであり、

日本的な謙譲の美意識でもあります。

 

しかし、そうした考え方は

「個人の感情」を体内に押し込めることにもなります。

感情は、生命力の源泉です。

正しく生きるためには「理性」は大切なものですが

ダイナミックに生きるためには「感情」が大切です。

 

そのため乙女座は、

理性的であることを(個人の感情を抑えることを)あるべき姿としながらも

内側に閉じている思いを開きたい、という願望を同時に持っているのです。

 

木星が天秤座に入ることは

そうした乙女座にとって、内面を開くための機会や相手との出会いが訪れることを表します。

その出会いは、喜びに満ちた瞬間ともいえますし、

大きな試練として試される場になる可能性もあるでしょう。

 

自己価値の再構築

 

逆に天秤座の視点でみていくと、乙女座から天秤座への移動は

「自己価値の再構築」ということになります。

 

「内面を開くことは当たり前のことである」

という考え方は「風のエレメント」の考え方です。

それは、人との関係性をテーマにする天秤座にとって、

自分の考えを相手に伝え、相手の考えをよく聞き、

お互いをリスペクトしながら意見をシェアすることが、最も大切なことだからです。

心の中にあることを伝えないと、何もはじまらないのです。

 

しかし、天秤座はなぜ、堂々と自分の考え方を伝えることができるのでしょうか。

それは、天秤座には以下のような独特の人間観があるからです。

 

天秤座は「同じであること」と「違いがあること」をよく理解しています。

「同じであること」とは、「自分と他者は同じ人間に属し、そこに差別や偏見はない」

「違いがあること」とは、「人はそれぞれ個性があり、異なる価値観を持つ」

 こうした人間を俯瞰して見るような視点こそが、

自己価値を保ち、相手も同様にリスペクトすることを支えているのです。

 

乙女座の時代では、天秤座のこうした平等意識は

「上から目線」と扱われることが多かったかもしれません。

例えば、それは組織の中であったり、狭い地域社会の中であったり

そうした限定された世界の中では、「平等」という概念は、「自己主張」と取られがちです。

そのため、天秤座の自己価値は混乱することもあったでしょう。

 

木星が天秤座に入ることは

天秤座にとって、本来の価値観を発揮できる機会が増える可能性が高く

それは、自己価値をさらに一回り大きくした形で再構築できる

絶好の機会となっていくでしょう。

 

このように、木星が天秤座の時代になることは

移動する前の星座と後の星座とでは、捉え方が大きく変わります。

太陽や月が「地のエレメント」にある人は、乙女座的な視点で

「風のエレメント」にある人は天秤座的な視点で、これからの時代をとらえていくといいでしょう。

 

社会の中で自分自身を活かす

 

また、天秤座は12星座の7番目の星座であり、ちょうど折り返し地点でもあります。

 

牡羊座から乙女座までは、自我を形成し、自己を育成していくプロセスです。

この前半の6星座は、常に自分の世界の中に自分自身がいます。

しかし、後半の天秤座から魚座までは、

自分の世界を飛び出し、社会や集団の中で自分を活かしていくプロセスです。

 

天秤座はそのスタートの星座であるため

乙女座までの、自己の中に閉ざされた世界から、

大きく外に飛び出すための「自立」を促す星座です。

 

はじめて飛び出した世界は、リスクがたくさんあります。

しかし、同時に狭い世界では、知ることがなかった大きなギフトと出会うことも可能です。

天秤座に木星が入ることは、そうした意味で、

自分自身の世界を広げる大きなチャンスであると捉えると良いでしょう。

 

もともと、太陽や月といった主要な惑星が天秤座にある人や

双子座や水瓶座といった「風のエレメント」を持っている人は、

こうした天秤座的な視点が活かされる場面が増えてくるでしょう。

逆に、「地のエレメント」が多い人にとっては、

学びやチャレンジの機会が増えてくるかもしれません。

 

木星は能動的に意思を使う

 

ただ星は受動的に運命を受け入れるためのものだけではありません。

自分自身の意思を使って生きることで、

惑星や星座をダイナミックに使って生きることができます。

特に、木星という惑星は、その影響を受動的を捉えるのではなく、

目的意識を持ちながら、チャレンジし活用していくことが大切です。

 

そのため、木星が移動するタイミングに、

この一年のテーマやアファメーションを決めて、宣言することをお勧めします。

内容や決め方は自由ですが、

宣言をする場は自分自身が大切にしている場が良いでしょう。

 

木星が移動する9/9、あるいは太陽が天秤座に入る9/22秋分、

木星と太陽と重なる9/26、天秤座移動後の最初の新月になる10/1は、

宣言をするには良いタイミングとなることでしょう。

 

東海 豊