射手座の時期の星の動き

 

逃れられないような運命的な出来事や

限界を超えるような体験の後には

その場を離れ、旅に出ることがあります。

 

自分自身を縛り付けているものから解放されることと

人生を見つめ直すことの両面が旅の目的です。

 

その旅の中で、自分に起こったことを昇華し、

同時に自分自身の価値観が書き換えられます。

結果として、人は成熟した哲学を持つようになり

その後の人生で本来の自分自身を生きるようになります。

 

こうしたプロセスが蠍座から射手座への移行です。

 

射手座はどんなに困難なことや苦しいことがあっても

希望と楽観性を持ち続けることができるサインです。

それは万物は常に形を変えて生生流転する

ということをよく知っているからです。

 

蠍座は物事を固定する力が強く

良くも悪くも、永遠に変わらない力を信じます。

しかし、射手座は変わることに価値をおくのです。

 

物事の真理がどちらにあるかは別として

蠍座の視点は「変わらないこと」に比重がおかれ

射手座の視点は「変わること」に比重がおかれます。

 

また射手座は火のエレメントです。

火のエレメントは、形あるものより抽象的な概念や

精神性を大切にします。

 

そのため、射手座の視点である変わること(変化変容)とは

蠍座で起きた現実的な出来事に対して、

その現実そのものを変えるのではなく

精神性、つまり価値観を変えていくことになります。

 

離れられないものから離れる

あるいは、動かないものを動かすためには、

こうした精神性や価値観を変えるという発想や

その場から離れるという立ち位置の取り方を

射手座に学ぶ必要があります。

 

さて、そんな射手座の時期に入るわけですが

今年に射手座で一番の天体の特徴をあげるとすると

それは土星が射手座に滞在していることでしょう。

 

土星は約2年半で一つのサインを移動し

29年で12サインを一周する惑星です。

射手座には2015918日から20171220日まで滞在しています。

 

土星は厳しい教師と言われています。

そのため、土星が射手座に滞在すると

射手座的なことに制限がかかり苦しい

という考え方も、あることにはありますが

それはやや古い考え方です。

 

それよりも土星は、保守点検係と考えた方が良いでしょう。

滞在する星座に関する領域のことに関して

きちんと今後使えるかを点検し、補修し、更新してくれます。

ただし、その方法がやや厳しく感じることはあります。

 

また土星は、29年という周期を持っていることから

今後29年、継続していけるように補修をしてくれるのです。

逆に今まで29年使ってきたものは賞味期限切れというわけです。

 

射手座的な領域とは

哲学、信仰、学問、旅、海外、ゲーム、出版、勉強などなど多々ありますが

誰にとっても共通なテーマは

「価値観」、あるいは「価値基準」ということになるでしょう。

大げさに言えば「哲学」ということになります。

 

つまり土星が射手座に滞在しているということは

古くなった価値基準を見直し、書き換えることを

促されていることになります。

 

特に12/10は太陽が土星に重なります。

この日は射手座19度であり

サビアンシンボルは「住居を移動するペリカン」です。

 

これは周囲の環境を優先してきた人が

自分自身の価値観を優先して、

そこに適した環境を探しにいく

という意味になります。

 

2016年の射手座の時期は

こうした動きのきっかけとなる出来事が起こりやすかったり

内面がこうしたことを感じるような流れになりやすいでしょう。

 

特にこの一年間、自分自身にとって

「何を大切にして生きていくか」を考えてきた人たちは

それを実行に移す時が来ているといえます。

 

環境(場所、地域、会社、家族、人間関係など)

適合するために、着てきた服を脱ぎ捨て

自らの価値観に適した環境を求めていく時です。

 

19度という度数は、そもそも

精神性とその精神の現実的な落とし込みを

両立させることができる度数です。

そのため、価値観とその価値観を実行する環境の

両面が必要になります。

 

また、これからの人生の価値基準が定まっていない人は

そこを構築していくための勉強することもお勧めです。

勉強というと堅苦しい感じがしますが

自分自身の興味のあるジャンルの中で学ぶことが大切です。

 

「楽しくなければ勉強ではない」

これが射手座の信条なのです。

 

東海 豊

ハロウインと蠍座について

 

日本のハロウイン市場は大きく成長し、

ついにバレンタイン市場を超えました。

金額にして1220億円。

(これは驚くべきことに鰻の市場を超える数字です)

バレンタインよりハロウインにお金をかける現象は

現代の若者の心理をよく表しているのだろうと思います。

 

ハロウインはもともとケルトの暦に基づいた祭事です。

これをサウインと呼びました。

 

ドルイドというケルトの僧侶が行う年越しの祭で、

古い火が消され、新たな火で新年を迎えます。

また、年が越す時に異界の扉が開き、先祖の霊が戻ってきます。

その時に、あの世とこの世を行き来する、悪霊や妖精を

慰めたり、追い払ったりするのです。

111日の朝になると、ドルイドが祭事に使った

焚火の燃えさしを各家に配ります。

この燃えさしで竈に火を付けると、

悪霊から家を護ることができると言われていました。

 

19世紀の中ごろ、アイルランドで大きな飢饉が起こりました。

その時代の北欧での主食であるジャガイモが疫病に侵され、

何年も続く大飢餓とまりました。

そこで、多くのアイルランド人がアメリカに移住したのです。

(占星術では、ちょうど海王星が発見された時代です!)

 

その時に、サウインという風習も持ち込まれ、

それがキリスト教文化に取り入れられ

ハロウインという形で現代まで定着しています。

 

カトリック教会では、111日を「オール・ハロウズ」といいます。

(ハロウズとは聖人、聖者のことです。つまり全ての聖人の日です)

その前夜祭が「オール・ハロウズ・イヴ」です。

それが訛り、ハロウインとなりました。

お化けのかっこをしてお菓子をもらう風習は、

悪霊を慰めるために食物を外においた風習をそのまま受け継いでいます。

 

ハロウインの歴史は

信仰の対象が、自然界からキリスト教へと移行し、

さらに現代では消費や経済へと変わってきていることを

とてもよく反映している変化と言えるでしょう。

 

さてこの1031日という日ですが、

この日は秋分と冬至のあいだの日を表しています。

二至二分(春分、夏至、秋分、冬至)のあいだの

節季をクロスクオーターといいますが、

東洋の暦では117日前後の「立冬」がそれに当たり、

西洋では、1031日のサウインがその日に該当します。

 

どちらも、このタイミングは蠍座の時期です。

蠍座は冥界と顕界のあいだに存在する星座です。

そうした意味では、サウインやハロウインの風習は

蠍座らしい風習といえるでしょう。

 

蠍座は冥界と顕界を行き来することができるので、

冥界のことをよく知っている人が多いのが特徴です。

前回、蠍座は「何か集中する星座」とお伝えしましたが

これは蠍座の表の顔です。冥界絡みは裏の顔ですね。

 

冥界を知っているというと

魔女的なイメージを持つかもしれませんが

(実際に魔女的な蠍座は多いのですが…)

現代流に変換すると、物事の裏や奥をよく知っていることになります。

 

そのため、蠍座は表層的な価値基準で物事を判断することはありません。

 清きは善であり、濁りは悪であるという考え方では

生命の本質に近づくことができないのです。

 

例えば、商業主義に染まったケルトの祭事を過剰に否定することもなく

死者や悪霊や魔女といった言葉を排したキリスト教の「聖人の日」を

やはり過剰にリスペクトすることもありません。

 

ハロウインの日に渋谷で騒ぐ若者たちも

教会の片隅で告解する人も

サウインで火祭りをするドルイドも

全てひっくるめて、人間であり、世界であると考えます。

こうした「清濁併せ持つ」という考え方が

蠍座が人間の本質を理解するために

持ち込んだ視点であると考えられます。

 

星を読むことは

自分自身を知り、自分自身を生きるための

視点を与えてくれることでもありますが

この蠍座の視点は、人間を、自分自身を真に理解するために

絶対に欠かせない視点です。

 

東海 豊

 

蠍座の時期の星の動き

 

10/23に太陽は天秤座から蠍座に移動します。

蠍座は持っているエネルギーを

ひとつのことに集中させることを促す星座です。

 

例えば対人関係であれば、不特定多数の人と平等に接し、

言葉と知性で多くの人と交流をするのが天秤座です。

蠍座はその中から本当に共感共鳴できる人に限定して、

そこに全てのエネルギーを集約します。

 

「共感共鳴」は水のエレメントのお家芸ですが

蟹座は家族のように共感できるグループを作り、

魚座は地球の裏側で泣いている人とも共感することを望みます。

それに対して、蠍座は心の奥深いとこで共感しあえる

ただ一人の人を探しているのです。

 

また、蠍座がただ一人の人と出会うための条件は

誠実さや優しさ、あるいは信用といった

通常の対人関係における基準とは異なり

その人との出会いを「運命と感じることができるか」

という点にあります。

 

それは蠍座が、見た目の人間性や人格レベルの情報で

人を見るのではなく、もっと別の次元で

人を理解する目を持っていることを証明していると言えるでしょう。

 

天秤座から蠍座への移行は

人間の理解の仕方が、ひとつ深まるための移行といえます。

 

また天秤座では、広げた門戸から広い世界に飛び出し

たくさんの人やことと出会いました。

そこから、エネルギーを集中するための

「自分にとっての特別な何か」を見つけることも

天秤座から蠍座への移行といえます。

 

「秋が深まる」という太陽と地球の関係は

私たちの内面にこうした変化をもたらすのです。

 

また、11/14の満月はスーパームーンを迎えます。

スーパームーンは「月の近地点」といい一年で一番、月が地球に接近する日です。

 

満月は22:53に迎えますが、その時の月の配置は牡牛座9度で、

サビアンシンボルは「飾られたクリスマスツリー」です。

これは「吹雪のような厳しい雪の季節であっても、

内なる幸福は手に入れることができる」と解釈します。

 

牡牛座はもともと自分自身の欲しいものに忠実な星座です。

しかし大人になると、純粋な欲求の叶え方より、

大人としての振る舞いの方に意識は傾倒していき、

結果、バランスを崩します。

 

そんな状態にある人には、ぴったりの満月でありスーパームーンと言えるでしょう。

大きな月が夜空に輝く中で、多少わがままであっても、

自分自身が一番、求めているものを強く実感してみることが大切です。

 

また、その少し前の新月直前の10/29には

火星と天王星が90度(スクエア)という角度をとります。

この組み合せは「突発的な出来事や衝突」を表します。

緊張しながら一進一退を続けていて、

一定の大きさで膨らんでいた風船が、突如弾けるような配置です。

 

こうした時は単に「注意しながら過ごす」のではなく、

その出来事が次への展開への出発点になると考えます。

つまり11/14の「飾られたクリスマスツリー」へと繋がるような

出来事であると考えらるのです。

 

風船が破裂し、周囲の環境は冬景色に変わるが、

逆に心の内側は豊かさを取りもどす。

今年の蠍座の時期は、そんな秋になるかもしれません。

 

東海 豊

天秤座の時期の星の動き

 

9/22・秋分に太陽が天秤座に入ります。

太陽が星座を移動する時は、風景や季節の変わり目です。

乙女座から天秤座への移動は、夏から秋への変わり目となります。

 

季節の始めとなる星座は「活動宮」と言われ、

春の牡羊座、夏の蟹座、秋の天秤座、冬の山羊座というように、

それぞれが季節の始まりを表し

新しい風景やムードを作っていく星座たちです。

 

そうした視点から、活動宮を太陽や月に持っている人は

「始めること」と「変えること」に長けていると解釈されます。

蟹座と山羊座は女性星座であり、

周囲との協調性を保ちながら物事を始めていく傾向があり、

牡羊座と天秤座は男性星座のため、

前へ進む推進力がより強く発揮されていきます。

 

そのため、9/9に木星が天秤座に入りましたが、

木星の天秤座モードがいっきに高まり

社会が天秤座の価値観に染まるようになるのは

太陽が天秤座に入る9/22日頃からだと考えられます。

 

天秤座に太陽と木星がともに滞在するこの1ヶ月は、

これからの一年を象徴するような1ヶ月ともなるでしょう。

 

また今年の天秤座の期間中には、大きな惑星の会合があります。

(会合とは惑星と惑星が重なることです)

それは10/19の火星と冥王星の山羊座での会合です。

 

冥王星は無限のパワーや底力を表しています。

そして、そのパワーは普段は地下に潜った状態でいます。

火星は内側から外側に勢いよくエネルギーを放出する惑星です。

 

そのため、この組み合せは、

普段眠っているパワーが大きく顕在化することを表します。

あることをきっかけに、思ってもみなかった力が顕在化し、

自分自身の奥の方に大きな力が隠れていたことを発見するかもしれません。

 

同時に、冥王星は根底からの変化を表す惑星です。

現在、この冥王星が2008年〜2023年まで山羊座に滞在しており、

約15年間かけながら社会の枠組みを根底から変えようとしています。

(ちなみに、冥王星が前回、山羊座に滞在したのは1761年〜1780年で、その頃、

イギリス産業革命やフランス革命が起こり、世界は近代へとシフトしていきます)

火星はその冥王星に2年に一度、会合し

そのたびに冥王星・山羊座のテーマを強力に顕在化します。

 

今年の火星と冥王星の会合は山羊座16度で起こります。

山羊座16度は「体操着を着た少年少女」というサビアンシンボルです。

これは社会の一員として成熟してきた人々が、無邪気な内面を表面化させることで

理性と感情の葛藤を起こすことを表しています。

 

もともと16度という度数は、その星座の折り返し地点で

反対サイドの星座を取り入れることで、その星座のあり方を見直す度数です。

山羊座の場合、蟹座的な感性を取り入れることで

山羊座のあり方を見直します。

 

それは大人になり過ぎた山羊座が、

ここで一度、純粋な蟹座的な心を取り戻すことで、

葛藤はあれど、より成熟した大人になっていくと解釈できます。

 

大人として未熟だと思っている人には、

実は、子供性が満たされていないことに問題がある人が多いのです。

子供性とは、心の中の小さな欲求のかなえ方です。

それが上手にできる人は、社会的にも信頼される人であるケースが多くみられます。

 

山羊座16度に火星と冥王星が会合するということは

かなり激しい形で、心の奥底にあった子供性のようなものが顕在化していいき、

成熟した大人である自分自身と無垢で無邪気な子供のような感情が

大きな葛藤を作っていくことでしょう。

 

東海 豊

 

乙女座の時期の星の動き

 

木星の天秤座入りである9/9を挟み、

日食が9/1の新月に、月食が9/17の満月で起こります。

この木星の天秤座入り直前のタイミングで起こる「食」は、

木星が乙女座に滞在した1年間を総復習するような配置といえるでしょう。

 

占星術の視点では

日食は新月の時にノードというポイントが関係してきた時に起こります。

月食は満月の時に、やはりノードというポイントが関係してきた時に起こります。

平均すると1年に2回程度の食があります。

 

このノードというポイントは、ドラゴンヘッド、あるいはドラゴンテイルとも呼ばれ

ホロスコープをみる場合は、主に過去世に関連したテーマを読んでいく時に使います。

そのため、日食や月食というタイミングは「過去への誘い」と解釈することができます。

 

9/1の日食は乙女座の新月です。

通常、乙女座の新月は、日常生活が乙女座的なことへ移行していくことを表します。

しかし、今回の新月は日食になるので、より大きな視点が必要になります。

 

新月や満月という星の配置は、

月の周期である28日や太陽の周期である1年という単位で表される範囲のこと、

つまり季節感のあることや日常の暮らしに関わることをみていきます。

しかし、ノードは18年という長い周期をもっているため、

もっと大きな視点を考えなければなりません。

 

また、今回の日食は乙女座10度で起こります。

そのサビアンシンボルは「影の向こうを覗く2つの頭」です。

これは「自分自身を縛り支配してきた『自分の内面の外側』に目を向けることで、

新たな自分に気づいていく」という意味です。

 

私たちは自分の内面によって支配されています。

その内面をどのような状態にしておくかで

日々の暮らしにおける状態が大きく変わってきます。

特に乙女座はその傾向を強く持ちます。

 

「ある性質を強く持つ」ということは「そこにテーマがある」と考えることができます。

そのため、乙女座のサビアンシンボルは自分自身の内面のあり方や

価値観と向き合う場面が多いのですが

ここでは、影=内面の外を見ようとすることがポイントとしてあげられます。

 

実は、私たちは、こうしたことの繰り返しの中で大人になってきました。

幼い頃に恐れたり、怯えたりした繊細な内面が、大人になった今、

客観視できたり、視野を広げることで克服し、より自由に生れるようになったはずです。

 

木星の乙女座での滞在やノードの特性を考慮すると

9/1の日食は、こうした自分自身の内面が成熟してきた歴史を、

思い出しながら過ごしてみると良いことがわかります。

 

また、9/17の月食は、乙女座と魚座の25度で起こります。

太陽が乙女座25度、月は魚座25度の配置となります。

25度という度数は、その星座の「結晶」です。

乙女座の結晶は「自分の限界を理解し、適切に自分を差し出し、適切に他者に頼れる力」を表します。

 

乙女座はもともとは、どんなことでも自分の力で解決しようとします。

それは、乙女座が「役にたつ」ということを大切にしているからです。

しかし、人には役立ちに限界があり、

未熟な乙女座は、限界を超えて、自分自身を犠牲にする癖があるのです。

その乙女座が成熟していくためには

「自分自身の限界を理解することが、自分自身の献身性を最大限にいかせることである」

ということを体験の中で知っていくことが必要です。

 

そうした意味を持つ乙女座25度での月食では

この一年間の体験の中で、自分の限界を理解するきっかけとなった出来事を

思い出して過ごしてみると良いはずです。

乙女座木星時代の総復習となるでしょう。

 

東海 豊