ハロウインと蠍座について

 

日本のハロウイン市場は大きく成長し、

ついにバレンタイン市場を超えました。

金額にして1220億円。

(これは驚くべきことに鰻の市場を超える数字です)

バレンタインよりハロウインにお金をかける現象は

現代の若者の心理をよく表しているのだろうと思います。

 

ハロウインはもともとケルトの暦に基づいた祭事です。

これをサウインと呼びました。

 

ドルイドというケルトの僧侶が行う年越しの祭で、

古い火が消され、新たな火で新年を迎えます。

また、年が越す時に異界の扉が開き、先祖の霊が戻ってきます。

その時に、あの世とこの世を行き来する、悪霊や妖精を

慰めたり、追い払ったりするのです。

111日の朝になると、ドルイドが祭事に使った

焚火の燃えさしを各家に配ります。

この燃えさしで竈に火を付けると、

悪霊から家を護ることができると言われていました。

 

19世紀の中ごろ、アイルランドで大きな飢饉が起こりました。

その時代の北欧での主食であるジャガイモが疫病に侵され、

何年も続く大飢餓とまりました。

そこで、多くのアイルランド人がアメリカに移住したのです。

(占星術では、ちょうど海王星が発見された時代です!)

 

その時に、サウインという風習も持ち込まれ、

それがキリスト教文化に取り入れられ

ハロウインという形で現代まで定着しています。

 

カトリック教会では、111日を「オール・ハロウズ」といいます。

(ハロウズとは聖人、聖者のことです。つまり全ての聖人の日です)

その前夜祭が「オール・ハロウズ・イヴ」です。

それが訛り、ハロウインとなりました。

お化けのかっこをしてお菓子をもらう風習は、

悪霊を慰めるために食物を外においた風習をそのまま受け継いでいます。

 

ハロウインの歴史は

信仰の対象が、自然界からキリスト教へと移行し、

さらに現代では消費や経済へと変わってきていることを

とてもよく反映している変化と言えるでしょう。

 

さてこの1031日という日ですが、

この日は秋分と冬至のあいだの日を表しています。

二至二分(春分、夏至、秋分、冬至)のあいだの

節季をクロスクオーターといいますが、

東洋の暦では117日前後の「立冬」がそれに当たり、

西洋では、1031日のサウインがその日に該当します。

 

どちらも、このタイミングは蠍座の時期です。

蠍座は冥界と顕界のあいだに存在する星座です。

そうした意味では、サウインやハロウインの風習は

蠍座らしい風習といえるでしょう。

 

蠍座は冥界と顕界を行き来することができるので、

冥界のことをよく知っている人が多いのが特徴です。

前回、蠍座は「何か集中する星座」とお伝えしましたが

これは蠍座の表の顔です。冥界絡みは裏の顔ですね。

 

冥界を知っているというと

魔女的なイメージを持つかもしれませんが

(実際に魔女的な蠍座は多いのですが…)

現代流に変換すると、物事の裏や奥をよく知っていることになります。

 

そのため、蠍座は表層的な価値基準で物事を判断することはありません。

 清きは善であり、濁りは悪であるという考え方では

生命の本質に近づくことができないのです。

 

例えば、商業主義に染まったケルトの祭事を過剰に否定することもなく

死者や悪霊や魔女といった言葉を排したキリスト教の「聖人の日」を

やはり過剰にリスペクトすることもありません。

 

ハロウインの日に渋谷で騒ぐ若者たちも

教会の片隅で告解する人も

サウインで火祭りをするドルイドも

全てひっくるめて、人間であり、世界であると考えます。

こうした「清濁併せ持つ」という考え方が

蠍座が人間の本質を理解するために

持ち込んだ視点であると考えられます。

 

星を読むことは

自分自身を知り、自分自身を生きるための

視点を与えてくれることでもありますが

この蠍座の視点は、人間を、自分自身を真に理解するために

絶対に欠かせない視点です。

 

東海 豊

 

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