「日常の環境から離れ、本来の自分自身に戻る」

 

忙しかった仕事がようやく片付いた―

そこで夜な夜なお気に入りの夜カフェで

溜まったメールを整理していると

旅行会社からのメルマガにふと目を引かれた。

「冬のロンドン、サンキュー(39,000円)キャンペーン」

 

おっ、これは安い!

今年は缶詰のように、ずっと職場と家の往復ばかりで息が詰まりそうだったし

イギリスは行きたかったのにずっと行ってなかったし、

これはきっと神様の導きだ!

と勝手に思い込み、航空券を即ネットで購入し、翌日にはいざ羽田へ。

 

13時間のフライトはさすがに疲れるけど、

ロンドンには寄らず、ヒースロー空港でレンタカーを借り

巡礼の道・セント・マイケルズ・ラインを西に走る。

途中、エイブリーのB&Bで1泊し

ストーンサークルやビーチの森をウオーク。

さすがに冷えるけど、静かで凛とした森の音に

仕事や東京での生活のことは、全てどこに行ってしまった。

 

旅の最終目的地はサマセット州のグラストンベリー。

周囲を360度見渡せる丘に建っているトーアに登ること。

トーアは中世に建立された聖ミカエル教会の跡地に残る塔。

12/3、射手座と双子座の満月の夜にトーアに登ると

大きな月が歓迎してくれた。今日はスーパームーンだ。

 

その後は、ブリストルからスコットランドに飛び、

フィンドフォーンで暮らす友人とあってから帰国。

東京に戻ると、なんだか脳が新しいバージョンに

ダウンロードされたような気分になった。

日常が今までと違う景色に見える。

 

――

 

これが射手座の正しいあり方です。

 

私たちは、毎日の仕事、人間関係といった周囲の環境に深くコミットして生活しています。

環境の影響は思っている以上に大きく、常に様々な影響を受けています。

射手座は、環境の影響を大きく受け続けると

本来の自分自身を取り戻すため、日常の環境から離れようとします。

自分自身の内面を「100%純粋な状態」に戻したくなるのです。

 

そのため射手座は時々、衝動的に旅に出たくなります。

射手座にとって旅は観光でなく巡礼です。

近代に入り、旅の目的は消費となりましたが、

もともと旅の目的は信仰であり、聖地巡礼です。

射手座にとってはどんな時代であっても旅の目的は信仰であり巡礼なのです。

 

「脳が新しくダウンロードした感覚」というのは

射手座に月とASCがある女性の言葉ですが、これはまさしく旅を終え、

様々な影響により古くなった自己を一新した射手座らしい表現です。

 

「2014年12/24から始まった土星射手座時代」

 

2014年12/24に、射手座に入った土星は今年の12/20に山羊座に移動し、

約3年続いた土星射手座時代が終わりを迎えます。

 

土星は、私たちに「具体的な成果」を求める厳しいコーチのような存在です。

この3年間、土星は射手座的な課題を私たちに与え、きちっと成果を出すように

促してきました。

 

射手座の課題とは「価値観の再構築」です。

 

一つ前の蠍座は、集団や他者と一体化し、そこに深くコミットします。

あるいは仕事や活動に、自分自身を捧げるように集中します。

そうした自分以外の存在と一つになることは、自分を見失うことにもなりますが、

結果的に自我を変容させます。

 

射手座は、蠍座のそうした行為から、離れ距離をおき、

100%純粋な個人へと帰ろうとします。そして、

自分自身に起きたこと、トライしたこと、チャレンジしたこと、

そうした体験の中から「自分が何者であり、どこへ向かいたいのか」

という問いに答えを出そうとするのです。

 

その答えは、やがて独自の哲学や価値観となり、

この世を生きる上での「自分自身の軸」として成長します。

この軸は、物理的な経済や現実社会の営みに、直接的に役立つことはありませんが、

精神を成熟させ、内面に平安をもたらします。

 

さて皆さんは、この3年間でどんな気づきがあり、

どのように価値観は再構築されてきたでしょうか。

 

「土星射手座時代の集大成を迎える」

 

今年の太陽射手座(11/22〜12/22)の時期は、

土星射手座時代の最後の1ヶ月に合致することになります。

そのため2017年の射手座の時期は「土星射手座時代の集大成」といえます。

3年に及ぶ長い旅のハイライトといってもいいでしょう。

 

すでに土星の課題を終えた人は

エピローグ的な射手座な時期となるでしょう。

まだの人はやり残したことを促すような出来事があるかもしれません。

そして、まだまだ混沌の渦中にある人は

−それが物理的なことでも、頭の中の混乱でも−

まずは旅に出ることをお勧めします。

 

――

 

旅はもうひとつの学校でもあるのです。入るのが自由なら出るのも自由な学校。

大きなものを得ることもできるが、失うこともある学校。

教師は世界中の人々であり、教室は世界そのものであるという学校。

もし今、あなたがそうした学校としての旅に出ようとしているのなら、

ひとつ言葉を贈りたいと思います。「旅に教科書はない。教科書を作るのはあなただ」と。

 

――

 

これは沢木耕太郎さんがユーラシア大陸をバスや鉄道で横断しながら

ロンドンを目指す紀行小説「深夜特急」に出てくる言葉です。

「深夜特急」が発売されたのは1986年。

バブル経済の最盛期にあり、旅も観光もバブルに溢れていましたが、

人々の心の中には、常に巡礼の旅へのあこがれがあったのだと思います。

 

当時、大学生であった僕自身は、卒業旅行にバンコクに行ったのですが

それは、二つの小説の影響からでした。その一つが深夜特急。

ドンムアン空港から、リムジンバスでホテルへ向かえばいいものを

あえて路線バスに乗ったり、地元の人が食べる食堂のような場所で食べたり、

床屋に行ったり。自分なりの深夜特急を過ごしました(笑)

 

しかし、バンコクの旅は、想像を遥かに超える刺激的な旅でした。

めったなことで内面が熱くならない水瓶座の少年が

あんなに興奮したのは初めてでしょう。

就職先はもちろん決まっていましたが、東京へは戻らず

そのままバンコクに滞在しようかと思ったほどです。

その時、沢木さんのように就職先の会社に出勤せず、

作家の道へと歩んでいたら、今頃どうなっていたのだろう…

 

奇しくも1986年は、前回、土星が射手座に滞在した時期でした。

そして、沢木耕太郎さんは1947年11/29生まれ。

太陽は射手座7度。サビアンシンボルは「ドアをノックするキューピット」。

秩序や大衆に迎合しない離反者。異なる次元のドアをいつもノックし続ける人なのでしょう。

 

今回の土星射手座時代の体験で何をつかんだのか?

あるいは、これからどんなことを大切に生きていきたいのか?

それを、土星が山羊座に入る直前の12/18の新月までに

言語化してみることをお勧めします。

やがてその言葉に命が吹き込まれ、いきいきと羽ばたいていくことになるでしょう。

 

★射手座の時期の主な惑星の配置

 

11/22 太陽/射手座イングレス

・土星射手座時代の集大成に時期に入る

 

12/1 金星の射手座入り

12/3 水星の逆行開始

12/5 海王星・木星・月が水のグランドトラインを形成

 

12/4 太陽/射手座12度・月/双子座12度 オポジション(180度)満月

・月が地球に一番近づく日(スーパームーン)

・突発的な行動を取ってみる

・それがさして意味をなさないものであっても良しとする

・この3年で夢中になったことを思い出してみる

・あるいはこの3年間の体験を思い出すような出来事があるかも

 

12/18 太陽・月/射手座27度 コンジャンクション(0度)新月

・土星射手座を通して再構築した価値観を言語化する

・その言葉を何かに刻印する。またはアウトプットする

・「私は何者なのか」その課題の締め切り日

 

12/22太陽/山羊座イングレス 冬至

・土星と太陽が会合する日でもある

・2020年まで続く土星山羊座時代の幕開け

・火の時代から地の時代への移行の始まり

 

次回の山羊座の時期の星の動きは「土星山羊座時代の始まり」です。

お楽しみに!

 

東海 豊

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